日本国内企業におけるアメリカ人同僚との交流記(6)

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 アメリカ人同僚:Jさんとの交流記6回目です。

 このブログを書いている時点で、私の職場にJさんが配属されてから1年以上が経過しています。その間、Jさんの日本語運用能力は少しずつですが進歩し続けているように思います。

 最近、マネージャーの一人が、私がいるグループのメンバーに対して次のように言っていました。
「せっかく外国人が社内に居るのだから、Jさんとは日本語ではなく英語でしゃべるようにしなさい。Jさんの日本語能力が向上しても仕方がない。我々日本人社員の英語力を向上させることが重要だ。Jさんはいつ辞めてしまうか判らないから、居るうちに活用した方が良い。」

 このマネージャーは、正式な業務命令としてではなく個人的な思いを伝えたかっただけのようです・・・。
 考えてみれば、英会話を勉強したい人にとっては恵まれた状況だと思います。大なり小なり私費を投じプライベートな時間を削って英会話学習の機会を確保している人から見ればうらやましい環境でしょう。

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 私自身はJさんと仕事上の接点がありますので、会話は英語だけでするようにお願いしています。その他、社内で教育を担当している人たちの中で英語力がある人はJさんと英語でやり取りすることが多いです。しかし、それ以外のほとんどすべての日本人社員はJさんと話す時に日本語だけを使います。日本人同士でしゃべるのと同じスピード、判りにくい発音、内輪でしか通じないくだけた表現、などをJさんとしゃべるときも変えようとしません。なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?私なりに考えた原因を以下に列挙します。


 学生の時以来時間が経っているせいで英語がさびついており、伝えたい内容を英語にできない。

 仕事ではほとんど英語を使っておらず、勉強の必要を感じない。Jさんだけのために勉強する気にならない。

 Jさん以外はほとんど全員ネイティブの日本人であり、多勢に無勢の状況である。Jさんが我々日本人の都合に合わせるべきだ、という意識が働きやすい。

 普段、英語を全く使っていないので心理的に抵抗がある。

 下手な英語を他の日本人社員に聞かれるのは恥ずかしい。

 間違った英語表現を使ったり変な発音をして、相手(Jさん)に通じなかったら恥ずかしい。

 Jさんはアメリカ人だが、日本語がある程度通用する、ということを知っている。

 その他?

 以上の各項目が原因となって、私の周囲の日本人社員は「無料英会話教室」のチャンスを活かすことがありません。

 このように英語をしゃべろうとしない人たちも、取り巻く状況が変われば行動を変えるでしょう。例えば、・・・

A)会話をする相手の外国人が同僚社員ではなくお客様の場合
 社員であれば仲間ですから「ここは日本だ。日本語を話せ。」という意識が働きやすいですが、外部のお客さんに対して不得意または知識のない日本語を強要する訳にはいかないでしょう。どうしても自分たちが英語を話せなければ、話せる人を事前に用意しなければなりません。
B)英語が社内公用語の職場に自分自身が移る場合
 今回のJさんのケースと逆ですね。英語しかしゃべれない人が圧倒的多数の環境に身を置く場合、自分も英語をしゃべらざるを得ません。四六時中、通訳に頼れる立場でない限り、自分で何とかしなければなりません。必死になって英語学習に取り組むでしょう。

 上記A)〜B)のような状況に置かれれば、それが英語学習のきっかけになり易いでしょう。しかし、私の職場のほとんど全ての社員にとっては関係のない話です。前述のマネージャーの言葉とは逆に、英語学習の必要性という点で、社員たちに切実感は全く感じられません。残念ながら(?)、これが私のいる職場の現実です。

 読者の皆さんの職場状況はいかがですか?ご意見・情報など頂けたら幸いです。

次回に続きます。

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。