【強固な原発利権!】おいしい生活が止められない無責任集団の醜態

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出典:本山賢治の知的(?)ビジネスマン日記
出典:本山賢治の知的(?)ビジネスマン日記

 東京電力福島第一原子力発電所の周囲に凍土壁を作ることで放射性汚染水の増加を防ぐ件ですが、かなり難航しているようです。

 詳細については、「真実を探すブログ」さんの次の記事を参考にしてください。

【悲報】福島第一原発、政府が凍土壁の断念を検討!三ヶ月以上が経過しても凍らず!数百億円の財政出動が無駄に!

福島第一原発で東電の切り札「凍土壁」が動く!試験凍結作業開始へ!マイナス30度の液体で氷漬けに!

 凍土壁という方法は原子力規制庁をはじめ専門家の人たちもはじめから不可能だと忠告していました。2013年の9月IOC総会の記者会見で安倍総理が汚染水対策について、「抜本解決に向けたプログラムをすでに政府は決定し、すでに着手しています。私が、責任をもって、実行して参ります。」と国際公約してしまったので、ワラにもすがる思いだったのでしょう。

 現場の人たちは成功する見込みがない仕事をやらされているのですが、強い放射能を浴び続けており健康被害は深刻です。数百億規模の費用は税金や電気料金で賄われますが、ほとんど無駄になります。喜んだのは、自民党応援団の関連業界くらいでしょう。国際的な信用が失墜した今、予定通り東京オリンピックが2020年に開催されるか怪しいところです。

 さて、話は変わりますが、サラリーマン組織の中では無理だと分かっていても上からの命令には異議を唱えず素直に従わなければならないのが原則です。器の大きい起業家・創業者であれば下からの提案や意見に耳を傾ける能力が備わっている場合もあります。しかし、サラリーマンの経験しか無いような人間が社長になったりすると、より強力な上意下達組織を作ることばかりに熱心になります。自分の知識と経験だけを頼りに方針を決めて絶対服従を求め、年数を重ねるうちに「天皇」のような存在になっていくのです。サラリーマンである管理職たちは首になるのが怖いですから犬のように従うしかありません。素直に従っているとはいえ、仕事への意欲が低下し社会的責任という意識が後回しになることが多いのです。いわゆる大企業病といわれるものです。

 企業が引き起こす事故、不良品によるクレームの多くは、この自覚症状が無い大企業病から生まれます。それでも、クレームなどを起こしたら迷惑をかけた顧客に誠心誠意対応し、企業自身が金銭的負担をしたうえで再発防止策もしっかり実行するのであれば、きちんと責任を取っていると言えます。しかし、福島原発事故など取り返しのつかない失敗の場合は同じ大企業病が原因であっても責任を取ることが難しくなります。

 政府や東京電力は取り返しのつかない原発事故を起こしただけではなく、その後処理でもさらなる失敗を重ねている最中です。情報隠し、被害者への不誠実な対応、失敗から学ばず原発再稼働、厚顔無恥な電気料金値上げなど数え上げたらきりがありません。その上、出来もしない凍土壁という方法を選択しました。何とか責任を取ろうという意識が全くないのです。

 原子力発電所は、学習能力を備えたまともな組織が管理している場所ではないということが明らかになりました。しかし、彼らは必死になって病んだ組織を温存しようとしています。何故か?おいしい生活を捨てられないからです。

 電力会社は批判の矢面に立っているとはいえ、世間一般からみれば給与など待遇が良いのです。自民党にとって電力会社は選挙での大応援団であり献金もしてくれます。官僚にとって原発関連は大切な天下り先です。マスコミにとって自民党や電力会社は大広告主であり、足を引っ張るような報道はできません。原子力関係の御用学者は電力会社から資金を提供してもらっており、平気で嘘をつきます。鉄の五角形とはよく言ったものです。

 原発事故が何回起こっても知ったことではありません。彼らは必死になって現状維持に励むのです。

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 この腐った組織体に対して我々選挙民がどのような意思表示をすべきかは既に明らかです。「今日は雨が降っているからめんどくさい・・・」などと言う理由で投票を棄権していたら権力者達の犠牲になるだけです。

 最後に、Japan Press Weeklyの2013年9月20日付記事「Prime minister should retract ‘under control’ remark」(安倍総理はアンダーコントロール発言を撤回すべきだ)を以下に引用します。( )内は私の日本語訳です。参考にしてください。

「After visiting the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant on September 19, Prime Minister Abe Shinzo could not reassert that the situation was “fully controlled”, and ordered the plant operator to decommission the plant’s offline Nos 5 and 6 reactors.」
(9月19日に福島第一原発を視察した後、安倍総理は、「状況は完全にコントロールされています」という主張を繰り返すことが出来なかった。そして、停止中の5号機と6号機を廃炉にするよう東京電力へ指示した。)

「However, it was two years ago that the Fukushima Prefectural Assembly adopted a petition to decommission all nuclear reactors in the prefecture. Abe’s decommission order this time turned out to be too late. Furthermore, he did not include the Fukushima Daini nuclear power plant in his order.」
(福島県議会が県内全ての原発を廃炉するよう請願採択したのは2年も前(2011年)のことだ。安倍総理の今回の廃炉命令はあまりにも遅い判断だ。しかも、今回の廃炉判断には福島第二原発は含まれていないのだ。)

「His move allegedly aims to sweep away criticism over his “under control” remark during his presentation speech made at the International Olympic Committee general assembly early this month.」
(今月初めのIOC総会で安倍総理はアンダーコントロール演説を行った。そのことへの批判をかわす狙いがあったと伝えられている。)

「Since the IOC general meeting, it has been found that radioactive water leaking from a storage tank drained into the ocean and that nearly 170,000 becquerels of Tritium was detected from groundwater near the tank.」
(貯蔵タンクから放射性汚染水が海へ流れ込み、タンク近くの地下水からは約17万ベクレルのトリチウムが検出されている。これらの事実は、IOC総会以降に明らかになったのだ。)

「TEPCO estimates that half of the water within a port attached to the Fukushima plant is exchanged with ocean water each day, which shows that the silt fence installed in the port is useless in preventing radioactive substances from leaking into the ocean.」
(東京電力の推定によると、福島原発に隣接している港湾内の水は、一日経つと半分が湾外の水と入れ替わっている。つまり、港湾に設置されたシルトフェンスは役立っておらず、放射性物質が海洋に流出しているのだ。)

「Prime Minister Abe after his visit to the crippled plant said to reporters, “I’ll instruct my government to take a lead” to respond to the radioactive water problem.」
(壊滅状態の原発を視察し終えた安倍総理は報道陣に次のように語った。「放射性汚染水の問題は政府が前面に出て対処するように指示します」)

「As the Japanese Communist Party claims in its proposal issued on September 17, in order to solve the radioactive water leak issue, it is urgently required to consider the opinions and recommendations of experts, regardless of differences in their stances on nuclear power generation and energy policy.」
(9月17日付の提案書で日本共産党は次のように述べている。「汚染水漏出問題を解決するためには、原発やエネルギー政策に対する立場の違いを超えて、直ちに専門家の英知を集結する必要がある。」)

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。