海外から日本はどう見えているか? BBCのホームページ紹介

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日本地図 BBC
出典はBBCホームページ

 他人ことを観察・分析することが得意な人でも、自分自身のことは意外に解っていないものです。自分自身のことを理解するのは、実は大変なことなのです。自分のことを全部解っている人なんて存在しません。

無意識の構造

 上の絵に示す通り、人間が普段意識している部分は心理構造のごく一部に過ぎないのです。無意識部分を少なくするには、葛藤・悩み・試行錯誤など自分自身を見つめる作業が不可欠です。他人に言われるがままに行動し、忙しいを言い訳にして惰性で生きているだけでは無意識領域を狭くすることはできません。自分の意に沿わない発言を聞くと激昂するような人は無意識領域が広すぎて自分をコントロールするのが下手なのです。日本では政財界の要人でもよく見られる現象ですね。

 人格的に成長して、心が安定した生き方をしたいならば無意識領域を狭めるための努力が不可欠です。年齢を重ねれば自然と意識領域が広がる、などということはあり得ません。

 冒頭にも述べましたが、自分自身のことを理解するのは意外に難しいものです。自分のこと(特に欠点)は他人の方が良く知っている、ということは珍しくありません。他人に相談することが有効なのは、自分の無意識領域に気付かせてくれるからです。もちろん、聞く耳を持たない人間には付ける薬がありません。

 似たようなことは個人だけでなく国家レベルでもいえます。

例1)他国を侵略した事実を認めたくないので、「自衛のための戦争」という事実の捻じ曲げを行う。性的奴隷にされた人たちを売春婦呼ばわりする。その他・・・。
例2)原発事故で取り返しのつかない状態になったことを認めたくないので、「完全にコントロールされている」と嘘をつく。現場の放射能数値を見ない、計らせない。住民に健康診断を受けさせない。「福島を食べて応援」キャンペーンをする。危険な場所へ住民を帰還させる。放射能は健康に悪影響を与えないと妄言を吐く。その他・・・。

 自国にとって都合の悪いこと・自国の失敗に目を向ける姿勢があるかどうかで、その国の成熟度が解ります。上の例1)を考えるだけでもドイツとの差は歴然としています。誠に残念ですが、日本という国は精神的に後進国だと言わざるを得ないです。

 失敗を含めて事実をしっかり見詰めないと本当の原因も判りませんし、適切な対策を実行することもできません。つまり、悲劇を再び繰り返してしまう可能性が高くなるのです。犠牲になるのはいつも弱い立場の庶民です。犠牲にならないためには、正確な事実を把握するための努力を我々国民一人一人がしなければなりません。

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 反動右翼思想に取り憑かれた世間知らずの二世・三世・四世・五世政治家(主に自民党)。金儲け自体が目的化している強欲・俗物財界人。権力のペットに成り下がって久しい大手御用マスコミ。彼らの流す情報だけに頼っていると、日本という国を正しく理解することができません。追加手段として海外メディアの報道に触れることは大きな助けになります。他国の方が日本の事を正確に理解し、適切に論じている場合が多いのです。

あくまで一例ですが、BBCのホームページに日本の事が紹介されています。

Japan profile

 上記リンクから英文を以下に引用します。( )内は私の日本語訳です。悪いことばかり書かれている訳ではないので気軽に読んでください。

「Japan has the world’s third-largest economy, having achieved remarkable growth in the second half of the 20th Century after the devastation of World War II.」
(日本は世界第三位の経済大国であり、第二次世界大戦では荒廃したものの二十世紀の後半に目覚ましい発展を遂げた。)

「More than three quarters of the population live in sprawling cities on the coastal fringes of Japan’s four mountainous, heavily-wooded islands.」
(日本は山と森林が豊かな4つの島から成っており、海岸沿いに無秩序に広がる都市に人口の四分の三以上が住んでいる。)

「Japan’s rapid post-war expansion – propelled by highly successful car and consumer electronics industries – ran out of steam by the 1990s under a mounting debt burden that successive government have failed to address.」
(日本は、自動車と家電業界が大成功したおかげで戦後急速に成長したが、1990年代までに息切れしてしまった。その背景には膨大な債務負担があり、歴代政府はその対応をしてこなかったのだ。)

「The 1997 Asian financial crisis, and bouts of recession, precipitated major banking, public spending and private sector reforms.」
(1997年のアジア金融危機と一連の不況が、銀行業の巨大化、国の支出増大、そして民間部門の改革につながった。)

「Japan remains a traditional society with strong social and employment hierarchies – Japanese men have tended to work for the same employer throughout their working lives.」
(日本という国は強固な雇用システムという伝統を維持している。日本の男性は一生涯同じ会社に勤め続ける傾向があった。)

「But this and other traditions are under pressure as a young generation more inclined towards Western culture and ideas grows up.」
(しかし、西洋の文化や考えに傾倒する若い世代が増えるに従い、雇用その他いろいろな伝統が揺らいでいる。)

「On the other hand, one of the biggest challenges that successive Japanese governments have faced is how to meet the huge social security costs engendered by an ageing society.」
(一方、歴代の日本政府が直面している最も大きな課題の一つは、高齢化社会で発生する膨大な社会保障費をどう工面するか、ということだ。)

「Measures to increase sales tax to this end have proved a difficult issue for recent governments.」
(この問題に対処するため消費税を上げるのは、最近の政府にとっては難しいことだと判明した。)

「Japan’s relations with its neighbours are still heavily influenced by the legacy of Japanese actions before and during World War II.」
(近隣諸国との関係については、戦前戦中の日本の行為がいまだに大きな影を落としている。)

「Japan has found it difficult to accept and atone for its treatment of the citizens of countries it occupied.」
(占領した国々の市民に対して行ったことを認めて謝罪するのは、日本にとって難しいことなのだ。)

「The issue of “comfort women”, referring to the Japanese army’s wartime use of sex slaves, remains a sore point in relations with some neighbours, despite a formal Japanese apology issued in 1993.」
(従軍慰安婦とは、日本軍が戦時下に使った性的奴隷を意味する。この問題については1993年に日本政府が正式に謝罪したにも関わらず、いまだに近隣諸国との外交関係で障害となっている。)

「South Korea and China have also protested that Japanese school history books gloss over atrocities committed by the Japanese military. Japan has said China promotes an anti-Japanese view of history.」
(また、日本の学校で使う歴史教科書には日本軍の虐殺行為が載っていないとして、韓国と中国は抗議してきた。日本側は、中国は反日史観教育を推進していると主張している。)

「Following World War II, lawmakers forged a pacifist constitution. This seemed inviolable for more than half a century, but since the beginning of the twenty-first century it has been subjected to some reinterpretation.」
(戦後、国会議員たちは平和憲法を尊重してきた。この憲法は半世紀以上、不可侵だったようだ。しかし21世紀の初め以来、再解釈が何度かなされてきた。)

「In the last decade, some Japanese politicians have called for the constitution to be revised to allow its military to take part in peacekeeping missions abroad.」
(最近の10年間、日本の政治家の中から憲法改正を主張する者が出てきている。自国の軍隊が外国で平和維持活動に従事することができるようにするためだ。)

「Twenty percent of the world’s earthquakes take place in Japan, which sits on the boundaries of at least three tectonic plates.」
(世界中で起こる地震の20%は日本で発生している。少なくとも3個の地殻構造プレートの境界線上に位置するからだ。)

「Schools and office workers regularly take part in earthquake drills, and waiting for “the big one” is deeply engrained in the national psyche.」
(学校や職場では定期的に地震に対する訓練が行われており、大きな地震に対する心構えは国民にしっかりと根付いている。)

「The March 2011 earthquake unleashed a devastating tsunami, and Japan is still coming to terms with its impact – not least the question of restarting its nuclear energy programme after the closure of the crippled Fukushima plant.」
(2011年3月の地震は大きな破壊力を持つ津波を発生させた。日本の負った傷は未だに癒えていない。福島原発が破壊され閉鎖された後で、原発エネルギー政策を再開させようという動きは特に問題となっている。)

首都東京 BBC
出典はBBCのホームページ

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。