チェルノブイリ原発事故による健康被害を直視せよ:IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の論文紹介

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ふたば未来学園高校+小泉
写真(ふたば未来学園高校の新入生たちを激励する小泉政務官)

 2011年に日本の福島県で世界最悪の原子力発電所事故が起きました。事故は収束しておらず、放射性物質の環境中への放出は続いています。広大なエリアが居住不可能になったにも関わらず、まるで原発事故自体が無かったような動きが見られるのには驚かされます。

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 仮に、「チェルノブイリを食べて応援しよう」などというフレーズをウクライナ人が口にしたら、ほとんどの日本人は「気でも狂ったか!?」と思うでしょう。「福島を食べて応援」は、それと同じことなのです。

 こういった上辺だけの復興演出を考え出すのは原発マフィアたちです。彼らは原発利権にしがみつくのに必死ですから付ける薬がありません。しかし、このような動きに簡単に騙され利用されてしまう人達にも問題があります。

 どうして騙されてしまうのでしょうか?放射性物質が人体に有害だということを知らないのでしょうか?人間の五感で感じられなければ心配ないと思っているのでしょうか?これから5年、10年経過して自分の体の異変に気付いても手遅れです。早めに気付く必要があります。

 こういう時は、過去の類似事故の情報を調べるのが一番手っ取り早く確実です。チェルノブイリ原発事故が起きた1986年から25年が経過した2011年、IPPNW(=International Physicians for the Prevention of Nuclear War:核戦争防止国際医師会議)が健康への影響に関して論文を出しています。以下にリンクを貼ります。

Health Effects of Chernobyl 25 years after the reactor catastrophe

 IPPNW:核戦争防止国際医師会議は、IAEA(= International Atomic Energy Agency:国際原子力機関)やWHO(= World Health Organization:世界保健機関)などの原発利権団体と距離を置いています。まあまあ、信頼できるのではないかと私は判断しています。

 上記リンク英文資料は合計65ページです。P5〜P7に、健康への影響が列挙されているので、その一部を以下に引用します。( )内は私の日本語訳です。参考にしてください。

「Numerous research findings showing chromosome aberrations in the children of liquidators and mothers who were not exposed to radiation are available in the research centres of all three affected republics (Moscow, Minsk, Kiev).」
(放射線に晒されていない母親と原発事故作業者の父親との間に生まれた子供に染色体異常が見られることは、多くの研究結果で明らかになっている。これらの研究論文は、被害を受けたモスクワ・ミンスク・キエフの3か所にある研究センターで入手可能だ。)

「It was found that the incidence of non-cancerous disease had increased; mainly cardiovascular and stomach diseases, and cases of neurological-psychiatric illness were found to be a somatic effect of low-level radiation. The latter was observed mainly during research on liquidators and their children.」
(癌とは異なる病気の発生率が増加したことが判っている。循環器系と胃の病気が主だが、肉体が低レベル放射線に晒されて神経性疾患や精神病が発生していることも判っている。神経性疾患や精神病は主に、原発作業者とその子供を対象にした研究で明らかになった。)

「According to figures given by the Russian authorities, more than 90% of the liquidators have become invalids; i.e. at least 740,000 severely ill liquidators. They are aging prematurely, and a higher than average number have developed various forms of cancer, leukaemia, somatic and neurological psychiatric illnesses. A very large number have cataracts. Due to long latency periods, a significant increase in cancers is to be expected in the coming years.」
(ロシア当局が発表した数字によると、原発作業者の90%以上が病弱になったという。少なくとも74万人の原発作業者が重度の病気になっている。彼らは老化が早く進み、様々な癌・白血病、さらには肉体的・神経的・精神的な病を患う人の数が平均よりも高いのだ。非常に多くの人が白内障になっている。発病までの潜伏期間が長いので、後年、癌の発生率が顕著に増加することが予想される。)

「Independent studies estimate that 112,000 to 125,000 liquidators will have died by 2005.」
(独自に行われた調査では、112000〜125000人の原発作業者が2005年までに亡くなったと推計している。)

「Available studies estimated the number of fatalities amongst infants as a result of Chernobyl to be about 5000.」
(入手可能な調査結果によると、チェルノブイリ原発事故が原因の乳児死亡数は約5000人だと推定している。)

「Genetic and teratogenic damage (malformations) have also risen significantly not only in the three directly affected countries but also in many European countries. In Bavaria alone, between 1000 and 3000 additional birth deformities have been found since Chernobyl. We fear that in Europe more than 10,000 severe abnormalities could have been radiation induced. The estimated figure of unreported cases is high, given that even the IAEA came to the conclusion that there were between 100,000 and 200,000 abortions in Western Europe because of the Chernobyl catastrophe.」
(チェルノブイリ事故の影響を直接受けた3国だけでなく、多くのヨーロッパ諸国でも遺伝的催奇形障害が顕著に増加している。バイエルンだけでも出産時奇形が1000〜3000事例増えたことが判っている。放射線の影響で、ヨーロッパでは1万人以上の重度奇形児が生まれている可能性がある。報告されていない奇形児の数も多いと思われる。チェルノブイリ原発事故のせいで西ヨーロッパでは10万〜20万の中絶が行われたという結論を、原発利権まみれの国際原子力機関=IAEAが出しているのだ。)

「According to UNSCEAR between 12,000 and 83,000 children were born with congenital deformations in the region of Chernobyl, and around 30,000 to 207,000 genetically damaged children worldwide. Only 10% of the overall expected damage can be seen in the first generation.」
(原子放射線の影響に関する国連科学委員会=UNSCEARによると、チェルノブイリ地域では12000〜83000人の子供が先天的奇形であり、遺伝子が損傷を受けている子供は世界中に30000〜207000人いるという。これらの数値は第一世代で発現したものに過ぎず、世代を重ねれば最終的には、この10倍の異常数が発生すると予測されている。)

「In the aftermath of Chernobyl not only was there an increase in the incidence of stillbirths and malformations in Europe, but there was also a shift in the ratio of male and female embryos. Significantly fewer girls were born after 1986. A paper by Kristina Voigt, Hagen Scherb also showed that after 1968, in the aftermath of Chernobyl, around 800,000 fewer children were born in Europe than one might have expected. Scherb estimated that, as the paper did not cover all countries, the overall number of “missing” children after Chernobyl could be about one million. Similar effects were also observed following above-ground nuclear weapons tests.」
(チェルノブイリ原発事故後、ヨーロッパでは死産や奇形の比率が高まっただけでなく、胎児の男女比にも変化が生じてしまった。1986年の原発事故以降、誕生する女児の数が大幅に減った。Kristina VoigtとHagen Scherbの論文でも、ヨーロッパでは原発事故発生により出生数が約80万人減少したことが示されている。この論文は全ての国を網羅できていないことを考慮すると、チェルノブイリ原発事故で失われた子供の総数は約100万人に達するだろうとScherbは推計している。大気中の核兵器実験でも類似の影響が確認されている。)

「On the basis of observed cases of thyroid cancer in Belarus and Ukraine, Malko (2007) calculated the number of future cases that might be expected, and then added the radiation factor. He arrived at the figure of 92,627 cases of thyroid cancer between 1986 and 2056. This calculation does not include cases of thyroid cancer among liquidators.」
(ベラルーシとウクライナで確認された甲状腺癌事例を基に、Malkoは2007年、放射線要因を加味した上で将来の発生数を計算した。その結果、1986年から2056年の間に甲状腺癌が92627件発生するということが判った。この計算結果には、原発作業者たちの間で発生した甲状腺癌は含まれていない。)

チェルノブイリ原発位置
チェルノブイリ原発の位置

「In Germany, scientists found a significant increase in trisomy 21 in newly-born children in the nine months following Chernobyl. This trend was especially marked in West Berlin and South Germany.」
(ドイツでは、チェルノブイリ原発事故以降の9か月間に生まれた子供のダウン症発生確率が劇的に増加したことを科学者たちが発見した。)

「Orlov and Shaversky reported on a series of 188 brain tumours amongst children under three in Ukraine. Before Chernobyl (1981 to 1985) 9 cases were counted, not even two a year. In the period 1986-2002 the number rose to 179 children diagnosed with brain tumours – more than ten per year.」
(ウクライナの3歳以下の子供に発生した脳腫瘍188件について、Orlov と Shaverskyは報告書にまとめている。チェルノブイリ原発事故以前の1981年から1985年では脳腫瘍が9件発生しているが、これは年間2件にも満たない。1986年〜2002年では、脳腫瘍と診断された子供が179人に増えている。年間にすると10件以上だ。)

「In the more contaminated areas of South Germany a significant cluster of a very rare type of tumour was found in children, so.called neuroblastoma.」
(より汚染度がひどいドイツ南部では、神経芽細胞腫という極めて稀な小児癌が激増した。)

「A paper Drafted by the Chernobyl Ministry in Ukraine registered a multiplication of the cases of disease of the endocrine system (25-fold from 1987 to 1992), the nervous system (6-fold), the circulatory system (44-fold), the digestive organs (60-fold), the cutaneous and subcutaneous tissue (50 times higher), the muscular-skeletal system and psychological dysfunctions (53-fold). The number of healthy people among evacuees sank from 1987 to 1996 from 59 % to 18%. Among the population of the contaminated areas from 52% to 21% and –particularly dramatic – among the children who were not directly affected themselves by Chernobyl fallout but their parents were exposed to high levels of radiation, the numbers of healthy children sank from 81% to 30% in 1996.」
(ウクライナのチェルノブイリ省が発表した論文には、1987年から1992年までの疾病増加率が明記されている。内分泌系は25倍、神経系は6倍、循環器系が44倍、消化器官が60倍、皮膚・皮下組織が50倍以上、筋肉・骨・心因性機能障害が53倍だ。避難者の中で健康な人の割合は、1987年は59%だったが1996年には18%へ減った。汚染地域に住んでいる人たちを見ると、健康体は52%(1987年)から21%(1996年)へ減少している。もっと驚くべきことがある。親が高い放射線に晒された後に生まれて来た子供たちを見ると、健康体の比率は1987年の81%から1996年の30%へ激減しているのだ。)

「It has been reported for several years that type I diabetes (insulin-dependent diabetes mellitus) has risen sharply amongst children and adolescents.」
(インスリン依存型の1型糖尿病が児童・思春期生徒の間で激増していることが、何年間も報告されている。)

「Non-cancerous diseases greatly outnumber the more spectacular cases of leukaemia and cancer.」
(癌ではない病気が、白血病や癌といった典型事例を数の上で遥かに凌いでいるのだ。)

以上


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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、2014年5月時点でTOEIC:950点に到達しました。 仕事でも英語を用いる機会が増えていると実感しています。 英語力をさらに磨くため、日々、試行錯誤の毎日です。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。