英字新聞で情報を得よう!(23)・・・原発事故の責任は誰がとるべきか?

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 皆さん、意外に思われるかもしれませんが、福島の原発事故に関しては甚大な被害が発生しているにもかかわらず誰も裁判で罪を問われていない状態が続いています。既に事故から3年以上が経過しているのですが、異常としか言いようがありません。東京電力は消費者から集めた電気料金の中から賠償金を払っていますが、それで済む話ではありません。公の場で関係者個人を裁くことで事故の具体的状況・原因の詳細が明らかになることが多いですし、本当に有効な再発防止策を見出すためにも欠かせない作業です。
 
 原発政策には鉄の五角形と言われる巨大な利権集団が関わっています。具体的には、政治家・官僚・経済界・マスコミ・学会です。本来ならば何千何万という人間が起訴され、何年にも渡る裁判が行われていなければならない筈です。しかし、いまだに裁判が全く行われていないのです。最低限のけじめもつけていないのに、関係者全員が原発の再稼働に熱心です。その一方で、再稼働して事故が再び起こった場合の責任を取る覚悟は誰にもありません。救いようが無いとはまさにこのことです。

 2013年9月に検察官は、事故を起こした当事者である東京電力の経営陣を不起訴にすることを決めました。「事故が起こることを予測することは困難だった」ことが理由だそうです。実際には繰り返し事故の危険性が指摘されていたのですが東京電力の経営陣は無視し続けていたのです。もしも東電の経営陣が裁判に引っ張り出されて本当のことを証言しようものなら他の関係者も芋づる式に罪を問われてしまい、巨大な利権集団が崩壊しかねません。鉄の五角形としては最悪それだけは避けたいので、検察に圧力をかけ起訴を断念させたのです。

 しかし、それで終了とはなりませんでした。一般市民から選ばれた11人から成る検察審査会が、福島原発のメルトダウンを防ぐための対策を怠った罪で東電経営陣を起訴すべきとの判断を下したのです。市民の良識を反映させるための制度が有効に働いた事例です。まだ起訴することが正式に決まった訳ではありませんが、抵抗勢力に負けないで何とか起訴まで辿り着いて欲しいものです。

 もちろん、起訴されたからといって東電の経営陣が有罪になるとは限りません。地方裁判所→高等裁判所→最高裁判所と上がるにつれて権力側からの圧力が強くなりますので東電経営陣有罪の判決が下される可能性が低くなります。特に、原発大好きの安倍政権下で東電経営陣を有罪にするのは不可能でしょう。権力者側の考え方を変える方法は選挙での意思表示以外にありません。

 69年前に二個も原子爆弾を投下されて唯一の被爆国となり、さらに2011年の福島原発事故で広範囲に放射能が拡散した日本。過ちから何かを学び取る姿勢を示さないと世界中から馬鹿にされる結果になるでしょう。

 The Japan Timesの2014年8月5日付記事「Responsibility for disaster」を以下に引用します。上記の私の考えを参考にしながら読んでみてください。

「Prosecutors need to take a recent decision by a judicial panel of citizens seriously and look hard again at whether Tokyo Electric Power Co.’s former top executives should be held criminally responsible for the March 2011 disaster at its Fukushima No. 1 nuclear power plant. The government and power companies, meanwhile, need to see the decision by the Tokyo No. 5 Committee for the Inquest of Prosecution as a stern warning from citizens against their moves to restart the nation’s idled nuclear power plants before demonstrating they’ve fully grasped the lessons of the Fukushima nuclear catastrophe.
The prosecution inquest panel on July 31 voted that three former Tepco executives, including ex-chairman Tsunehisa Katsumata, should be indicted on a charge of professional negligence for failing to take appropriate steps to prevent the triple meltdowns at the Fukushima plant.
The panel, comprising 11 randomly selected ordinary citizens, had been reviewing the Tokyo District Public Prosecutors Office’s September 2013 decision not to take action against the Tepco management on the grounds that it was difficult for them to foresee the scale of the massive tsunami triggered by the Great East Japan Earthquake on March 11, 2011, which crippled emergency generators that supply power to cool nuclear cores during power outages and led to the meltdowns at three of the plant’s nuclear reactors.

中略

The prosecutors’ decision must have sounded unacceptable to Fukushima residents displaced from their homes due to radiation fallout from the meltdowns, because it meant that nobody would be held criminally responsible for the disaster that had shattered the lives of so many people.
In addition to such public sentiments, it is important to identify who was responsible for what technically went wrong at the Tepco plant — a process that will be crucial for ensuring that the same mistakes are never repeated.

中略

As Tepco’s president and then chairman from 2002 to 2012, Katsumata had apparently been informed of the tsunami risk and was in a position to order relevant sections of the company to take preventive actions, the panel said, noting that Katsumata’s explanation that he had not known about key details pertaining to such risks is “not credible.”

以下略」

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。