英字新聞で情報を得よう!(39)・・・特定秘密保護法の問題点(1)

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 2013年12月13日、「特定秘密の保護に関する法律」(特定秘密保護法)(the secrets protection bill)が公布されました。法案審議にかけた時間は短く、政府はかなり焦って急いで法案を通そうとしていたのが印象に残っています。一刻も早く法制化したいということは、安倍政権にとってすごく重要な意味を持つことが判ります。なぜ重要なのか考えてみたいと思います。

 民主主義が機能していない場所といえば会社組織が挙げられます。公務員・民間に関わらず上意下達が基本です。採用・組織構成・仕事配分・評価方法・給与などは原則として経営側が自由に決められます。意思決定過程などの情報を従業員に教えなくてもOKです。従業員は言われたことには素直に従い、周りに合わせて行動し、上司に対して意見することは稀です。

 しかし、選挙で国民から選ばれた政治家は会社経営者と同じ行動をすることができません。民主主義の原則に則って情報を国民に公開しなければならないですし、支持率が落ちないように常に神経を使っています。監視役の国民から嫌われれば選挙で落とされます。総理大臣といえども選挙で落とされればただの人になってしまいますから最悪それだけは避けたいのです。一般に、政治家にとって民主主義のシステムは面倒なものです。その面倒な作業をなるべく省きたいと思っている人たちは特に自民党の中に大勢います。

 もしも情報を国民を渡さずに済むのであれば権力者にとって都合がよいでしょう。原発の情報を隠しておけば安全対策をしなくても再稼働させることができます。安全審査などという面倒な手続きは省けます。稼働中に事故や故障が起こってもニュースで報道されないので国民から批判は起こりません。福島原発事故のようなことが起こっても事故自体が存在しないことにできますから、住民避難・除染作業・賠償対応などが不要となります。権力者は嬉しいでしょうが、知らないうちに放射能を浴びて殺されるのは情報を持っていない国民です。

 国民の知る権利を制限し権力者が国を支配し易くするための装置が特定秘密保護法なのです。この法案は、秘密の指定方法や運用方法で色々と問題が多いです。例えば・・・

・秘密指定する情報の範囲に関して定義が曖昧(ambiguous)であり、権力者の都合で何でも指定できてしまう。
・秘密指定されたこと自体も秘密となる。
・秘密指定されていると知らずにその情報へアクセスしたら罰せられる。
・秘密指定されたら30年以上指定解除しないことも可能である。
・秘密にしたい情報を廃棄した事実も秘密にできる。
・国権の最高機関(the highest organ of state power)である国会の調査権限(the investigative right of the National Diet)さえも制限している。

 なかなかの徹底ぶりですね。安倍政権の執念を感じます。特に警察組織は喜びそうです。違憲訴訟を起こされたら国側は簡単に敗訴するような気がしますが・・・

 下に関連する文献を紹介します。参考にしてください。

これでわかった! 超訳 特定秘密保護法

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 最後に、Japan Press Weeklyの2013年10月27日付記事「What the secrets protection bill is all about」の一部を以下に引用します。このブログ記事と関連した内容ですので読んでみてください。背景知識と感情を伴いながら読めば、英単語も覚え易いし忘れにくいですよ。

 自分にとって興味のあるテーマを扱った記事を選んで毎日読む習慣をつけると英語学習と情報収集の一石二鳥になります。

「The bill the Abe government is pushing for immediate enactment will turn Japan into a nation capable of going to wars abroad with the United States. Rather than ensuring the public safety, the bill will infringe on fundamental human rights by not allowing the general public access to “classified” information.
Under the bill, the public will not have the right to know what types of information are being kept secret. Without knowing whether or not the information they seek to obtain is designated as “secret”, they will be punished. The general public will be kept in the dark of government war plans.
The bill suggests that information regarding national defense, diplomacy, prevention of specified harmful activities, and terrorism prevention will be categorized as confidential.
However, the scope of secrecy is very ambiguous. In the category of defense, for example, the bill includes operations, equipment, facilities, and various matters of the Self-Defense Forces as classified. In the category of specified harmful activities, it includes the export and import of nuclear weapons, chemical weapons, rockets and missiles, and unmanned aircraft and fighters. A legal expert warns, “It would be equivalent to declaring that Japan is going to possess nuclear weapons.”
Only high-ranking officials such as the Prime Minister, Foreign Minister, Defense Minister, and Director-General of the National Police Agency can designate specific information as secret. They will be able to expand the scope of secret information arbitrarily.
Information designated as confidential will be kept secret for five years. The renewal or the extension of the period of secrecy is without limits. It will be possible to keep information secret for more than 30 years with Cabinet approval. On top of that, the Cabinet Information Research Office which is responsible for the bill explained that it will classify information regarding the disposal of documents or renewal of secret lists.
Government employees and government contractors who leak state secrets will face imprisonment of up to ten years. Anyone who obtains specified secrets while contacting or exchanging information between ministries and agencies can also receive a maximum of 5-year prison sentence. Those who attempt to leak information or even leak information by mistake will face punishment as well.
In addition, the bill restricts the investigative right of the National Diet, the highest organ of state power.」

以上


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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。