英語学習でやってはいけないこと(2)・・・英単語の意味を1つだけと思い込む

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辞書を検索する女性
 「この英単語は日本語でこういう意味だ。意味は1種類だ。」と思い込んでいるケースが学生さんや英語初級者でよく見られます。そういう思い込みは危険です。なぜなら、英単語は複数の意味を持つ場合が非常に多いからです。

 例えば、「address」。日本語の意味は「住所」だと覚えるのは悪くありません。しかし、実際はどうなのか?手元にある

を使って調べてみました。

 まず、名詞としての主な意味と例文を以下の「 」に引用します。( )内は私の日本語訳です。[sb=somebody, sth=something]

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1)「details of where sb lives or works and where letters, etc. can be sent」(住所や仕事場所、または、手紙などの送り先に関する詳細)
例文:
「what’s your name and address?」(君の名前と住所は?)

2)「a series of words and symbols that tells you where you can find sth using a computer, for example on the Internet」(例えばインターネット上で何処に情報があるのかを示す単語や記号の連なり)
例文:
「What’s your email address?」(あなたの電子メールアドレスは?)

3)「a formal speech that is made in front of an audience」(聴衆の前で行われる正式な演説)
例文:
「tonight’s televised presidential address」(今夜テレビで放映される大統領演説)

  「address」は名詞だけではなく動詞としても使われています。5種類の意味と例文を以下の「 」に引用します。( )内は私の日本語訳です。

1)「to write on a envelope, etc. the name and address of the person, company, etc. that you are sending it to by mail」(郵便での宛先(人・会社など)の名前や住所を封筒などに記すこと)
例文:
「The letter was correctly addressed, but delivered to the wrong house.」(その手紙の宛先は正しかったが、違う家に配達された。)

2)「to make a formal speech to a group of people」(集団に対して正式な演説をすること)
例文:
「The President has been asked to address the assembly.」(大統領は議会で演説するように依頼された。)

3)「to say sth directly to sb」(誰かに対して何かを直接言うこと)
例文:
「The book is addressed to the general reader.」(その本は一般読者向けだ。)

4)「to use a particular name or title for sb when you speak or write to them」(しゃべり掛けたり手紙を書いたりする場合に、特定の名前や称号を用いること)
例文:
「In Britain, a surgeon is addressed as ‘Mr’ not ‘Dr’.」(イギリスでは、外科医はDrではなくMrと呼ばれている。)

5)「to think about a problem or a situation and decide how you are going to deal with it」(問題や状況について考え、どのように対処するのか決めること)
例文:
「Your essay does not address the real issues.」(実際問題への対処方法が君の小論文には書かれていないね。)

上記8種類はどれもビジネス場面でよく使われます。

 さて、話を最初に戻しますが、「address」=「住所」と覚えている場合は、名詞としての意味1)を適用しているんですね。しかし、実際に「address」という英単語に遭遇した場合は上記の8種類から最適なものを瞬時に選ばねばなりません。文脈も考慮しないと間違った意味に捉えてしまう可能性があります。リスニングとリーディングという大量のインプットを通じて自然な英語運用に慣れる必要があるのです。

 もしも、「address」=「住所」という1種類の知識しか無いと、実際の英語運用場面で意味が正しく理解できず不自由してしまう訳です。

 さらに、英単語の意味を日本語だけで覚えていると別の弊害も生まれます。英文を読んだり聞いたりするときに、無意識のうちに頭の中で日本語に変換する癖がついてしまい、それが情報処理の速度を落とす原因になるのです。TOEICのリーディングセッションでは限られた時間内に大量の英文を正確に理解し問題を解かねばなりませんが、いちいち英語から日本語に変換していたら時間内に解き終わることは不可能です。英文を与えられたら英語のまま理解し、頭の中で日本語を思い浮かべてはいけないのです。

まとめ:
 英語初級者で英単語の語彙数が少ない人の場合、「この英単語は日本語でこういう意味だ。」と覚えていく勉強方法を採用せざるを得ないかもしれません。しかし、この方法だけをずっと続けていると英語の実力は頭打ちになります。
 ある程度語彙力が身に付いてきたら英英辞典を手元に置いて丹念に調べる習慣をつけた方が良いでしょう。日本語にいちいち変換する癖が無くなりますし、英単語が持つ多様な意味を正しく理解することができます。また、このブログでも紹介していますが、興味のある英字新聞記事に毎日触れる習慣を付けるのもオススメの方法です。
 
以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。