英語学習でやってはいけないこと(3)・・・英文を雑に読む

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 私が勤めている会社の社内報にTOEICの点数が大幅に上昇した社員へのインタビュー記事が載っていました。その人は500点位から700点位までアップしたのですが、取り組んできた勉強方法などは色々と参考になりました。しかしコメントの中に一部気になる個所がありました。

「・・・とにかくTOEICテストのリーディングでは全部の問題を時間内に読んで解き終わることを目標にしていました。実際、最後まで解きました。・・・中略・・・ 私のこの点数(700位)はまぐれの可能性もあります。・・・」

 私の経験から考えると、TOEICの点数が700程度ではリスニングセクションでかなりの部分は聞き取れていない筈です。またリーディングでも、すらすら読んで正しく理解し問題を時間内にすべて解き終わるレベルではありません。正確さを重視しながらテストに取り組んだならば長文読解問題のかなりの部分が手付かずに終わる状態です。しかし、このインタビューされた人は最後までリーディング問題を解き終わったと主張しているのです。

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 TOEIC700点レベルの人がリーディング問題を最後まで解き終わる為の方法は以下です。

「文章の意味が解らなくてもドンドン読んで行き、正解の選択肢が判らなくてもマークシートをドンドン塗りつぶしていく。各問題にかける時間に制限を設けて、それをオーバーしないことを最優先にする。」

 制限時間内でリーディングセッションを終わらせる方法を英語力不足の人が採用すると犠牲になるのは正確さです。つまり、英文を雑に読み、理解不足の状態で選択肢を選ぶ戦略ですね。逆に、英語力不足の人が正確さを気にしつつ確実に解答していく戦略を採る場合、時間が足りなくなって多くの問題を残してしまうという結果になります。TOEICでは多くの人がどちらかの戦略を選択しています。ちなみに私自身は後者の戦略をずっと採用してきました。最近950点(リーディング475点)を取りましたが、問題を時間内にすべて解き終わったのはその時が初めてでした。

 TOEICにおいて、正確さを犠牲にして速さを重視するか、速さを犠牲にしても正確さを重視するかは受験者各人が決めれば良いことです。本人の性格にもよると思いますが、どちらが正しいということはないと思います。あくまでTOEIC試験の中での話ですから。しかし、正確さを犠牲にしても速さを重視するタイプの人が日常の生活・仕事・学習で同じ態度を取り続けている場合は注意が必要です。

 基本的な英語力が無いにもかかわらず難しい英語の長文をざっと流し読みして、解ったフリをした挙句、良い加減な判断をする輩が私の職場にもいます。そのいい加減な判断が原因で何か問題が起こっても、最終的には周りの人間が助けてくれるだろうという甘い考えを持っている場合が多いです。そういう人間は日本語の資料を読むのもいい加減です。ざっと流し読みをして自然に頭に入ってくる部分だけを受け止める。楽をしたいが故に手抜きをしているんですね。厳密の逆です。情報を早く処理したとしても威張ることは出来ません。

 こういう手抜きを英語学習でも実行していたら問題です。厳密さを欠いた雑な読み方をしていても理解できないので殆ど記憶に残りません。記憶に残らないばかりか文章の真意を取り違える可能性もあります。当然ですが、英語の実力が進歩することはありません。

 知らない英単語を調べて確認する、理解できない文法があったら参考書を読み直すなどの地道な作業は必須です。急がば回れという諺は英語学習でも当てはまるのです。

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。