英字新聞の見出しについて→英語学習と情報収集の一石二鳥を目指す方法をお教えします。

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英字新聞
「忙しいのでじっくり新聞を読む時間がない・・・」という方は多いのではないでしょうか?実は私もそうなのですが、大切な情報源なのでなるべく時間を見つけて読むようにしています。最近は、iPhoneやパソコンで英字新聞を読むことが多いです。情報収集と英語学習を兼ねているわけです。今回は、記事の本文ではなく見出しについて考えてみたいと思います。

 新聞の見出しは、読者がそれを見ただけで記事の内容概略を把握でき、なおかつ、非常に限られたスペースに収めねばなりません。見出しを考えるのは日本語でも結構大変だと想像しますが、英文でも同じではないでしょうか。

 丁度手元にある記事の見出しを拾ってみます。「The Japan Times」の2013年10月9日付国内記事の一つです。

「Workers at Fukushima splashed by toxic water」

 本文内容から推察すると、この見出しは最初、次のような文章だったのではないでしょうか。

「Workers at Fukushima No.1 nuclear power plant were splashed with radioactive water.」

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 見出し用の狭いスペースにこの英文を押し込むためには、次の2種類の作業が必要です。

・「No.1 nuclear power plant were」を削除する。
・「with」を「by」へ、「radioactive」を「toxic」という短い単語へ変更する。

 もう一つ、同じ日付の「The Japan Times」国内犯罪記事の見出しを挙げます。

「Girl slain after alerting police about stalker」

 この見出しは次のような文章だったと推察します。

「A high school student was stabbed to death after she told the police that she had been stalking by a man.」

 この時用いる文章短縮テクニックは次の通りです。

・冠詞をすべて削除(a, the)
・「high school student」を「Girl」へ変更。
・「was stabbed to death」(ナイフで刺されて死亡した)を「slain」(殺される)へ変更。
 殺されるだと普通「killed」を思い浮かべますが、辞書によると特に新聞記事の中では「slain」が使われるそうです。
・「after」以下を動名詞へ変更
・「that」以下の警察への通報内容を「about stalker」の2文字に短縮

 このような見出し作成作業は、慣れればスムーズにできるようになるのでしょうか?ネットで調べてみますと、英文記事における見出しには以下のようなルールがあるそうです。

【1】過去の事柄も現在形で書く
【2】未来を表すにはto + 動詞
【3】Be動詞は省略
【4】過去分詞は受身
【5】a,an,the等の冠詞は省略する
【6】コンマ(,)はandまたはbutの意
【7】セミコロン(;)は区切り
【8】コロン(:)は「発言」。sayの意
【9】略語・短縮語を多用する
(「The Japan Times」のホームページより)

 かなりの経験と技術がないとネイティブスピーカーの人々へ誤解を与えない見出しを作るのは難しそうです。見出しを生み出す技術は英字新聞記者の人には必要でしょう。しかし、一般の読者は見出しを記事検索の道具として活用できればいいと思います。

英語学習方法の提案:
 ネイティブスピーカーの人たちは無意識のうちに新聞見出しを元の文章に復元しているそうです。ネイティブでない英語学習者も、見出しを見たらまず復元にトライし、その後、本文を読んで復元作業が正しかったかどうかチェックしてみるといいと思います。

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。