前回のブログ「アメリカの人気ドラマを紹介いたします(2)」からの続きとなります。「デスパレートな妻たち」という洋画の第100話の中から印象的な場面を紹介します。
便利屋さん(修理屋さん)をやりながら地域の人たちの生活を静かに見守り精神的にも大きな手助けをしてきたイーライは、残念ながら、引退する直前の仕事中に心臓発作で亡くなってしまいます。彼のお葬式の準備をする過程で、主人公の女性たちはイーライが自分たちの人生に与えた影響の大きさを改めて思い起こすことになります。
今回は、その女性たちの内の一人、ブリーの回想録を紹介します。
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ブリーは保守的な価値観を持つ女性で長年専業主婦をやっていましたが、自分でお金を稼ぐことを考え始めます。料理の腕が一級品で近所での評判が良いこともあり、自分の知識・技術・経験を一冊の本にまとめ出版することを検討していました。しかし、夫のレックスはブリーのそのような考えには全く耳を貸さず認めようとしません。「下らないことは止めろ」の一点張りです。自棄になったブリーは自分のレシピを集めた書類一式をゴミ箱に捨ててしまいます。
丁度その時ブリーの家で修理をしていたイーライは、ゴタゴタの一部始終を偶然聞いていたのです。ゴミ箱に捨てられたレシピ書類はブリーにとって大切なもののはず。イーライは全ての書類を拾い上げ、ブリーに秘密で保管することにしたのです。
その後月日が流れ、訳あって夫のレックスは亡くなってしまうのですが、葬儀の後にブリーは喪服を着たまま家の中に一人佇んでいました。近親者が亡くなった後の喪失感に襲われていたのです。その時イーライが、家の中の修理を終えたことを伝えるためにブリーがいる部屋へ来ます。その時の会話を以下に紹介します。
「DESPERATE HOUSEWIVES」SEASON 5 episode13 (abc studios) からの引用です。
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イーライ:
Mrs.Van De Kamp? I fixed your banister. Should be fine now.(奥さん、手すりのガタつき直りましたよ。)I’ll just go. You can pay me whenever. I know this is a rough time for you. (これで失礼するんで、支払いは落ちつかれた時にでも・・ )
ブリー:
Thanks, Eli. (ありがとう、イーライ)
イーライ:
By the way, service for Mr.V was really nice. (ご主人のお葬式、とても良かったです。)
ブリー:(→意外、という表情を浮かべながら・・)
You were there? (来てくれたの?)
イーライ:
Yeah, I sat in the back of the church. (後ろの方に座っていました。) I wanted to say goodbye to Mr.V. (ご主人にお別れを言いたくて) So, have you thought about what you’re going to do now?(何か、これからのこと考えてます?)
ブリー:(→苦笑いを浮かべながら・・)
You mean, with my life? (私の今後ってこと?) I don’t know. (まだ、全然・・)
イーライ:
Mrs.V, I’ve been meaning to give this to you for a while now, but I could never find the right moment. (あ、そうだ。これ、ずっとお渡ししようと思っていたんですが、良いチャンスが無くて。)
(→以前、ブリーがごみ箱に捨てたレシピ書類一式を差し出して渡す)
I kept it for you just in case you might need it someday. (いつかお入り用になるかもしれないんで、とっておいたんです) Hope you don’t mind. (勝手にすいません)
(→懐かしむように自分が書いたレシピ集を眺めるブリー)
イーライ:(→笑顔で)
I’ve got to tell you, I made your Cajun meatloaf. (私も作ってみました。ケージャンミートローフ) That may be my favorite meal ever.(一番の大好物ですよ)
ブリー:(→嬉し涙を浮かべながら・・)
I can’t believe you saved this.(まさか、とっておいてくれたなんて・・・)Of course, I’m not really in the mood to write a cookbook right now. (もちろん、今は本を書く気にはなれないけど・・・)
イーライ:(→力強い微笑みを浮かべながら)
Well, maybe one day you will be. (まあ、いつかなる日が来るかも・・)
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このやりとりがきっかけとなり、ブリーは何年か後にレシピ本の出版を実現するだけでなく実業家としても成功することになるのです。
次回に続きます。
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