英語学習をする目的・理由は何か?

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足を組んで指をさすOL
 上記の基本的な質問に答える前に、私自身のこれまでの英語学習を振り返ってみます。

学生時代:
 中学・高校時代に英語を勉強していた理由は大したものではありません。「みんながやっているから」「先生から言われたから」「大学入試には必ず英語があり、理系・文系ともに逃げられない」、など受け身の理由がほとんどです。英語の授業が楽しくて待ち遠しいと思ったことは一度もありません。義務感から仕方なく真面目に取り組んでいた、というのが正直なところです。真面目に勉強していたので成績はまあまあでした。大学入試でも英語で足を引っ張られることはありませんでした。しかし所詮、テスト用・受験用の英語に過ぎないので会話はできませんし、実践では使い物になりません。受験勉強で得たものは、文法知識と最低限の語彙でした。
 大学では理系の学部ということもあり、一部の必修授業を除いて英語に触れる機会はほとんどありませんでした。多くの学生は英語の勉強をしないので在籍中の4年間(大学院に行く場合は6年間)で英語が錆びつきます。元々使えない英語がさらにダメになるわけです。私自身は、それでは勿体ないと思い、NHKのラジオ英会話を毎日欠かさず聞いていました。将来仕事で使うかもしれないし、実践的な会話表現を覚えた方がいいかなと考えたのです。

社会人以降:
 あるメーカーに技術職として就職し、入社直後にTOEICを強制的に受けさせられたものの仕事上は英語を用いる必要が無い状態がしばらく続きました。大学時代からの続きでNHKのラジオ英会話は聞き続けていましたが、しばらくしてそれも止めてしまいました。
 転機が訪れたのは、入社数年後でした。突然、ドイツへの海外出張に同行することになったのです。私にとっては、外国人と英語でコミュニケーションするのは実質初めての体験です。最初に会ったドイツ人は身長195㎝、体重約150㎏の超大男。とても緊張した「Nice to meet you.」だったのを覚えています。彼ほどではないですが、日本人と比べれば大柄な人たちと約10日間を過ごしました。
 基本的な挨拶や現場での簡単なやりとりは英語で行うことができました。もちろん、込み入った内容について議論するのは無理でしたが、学習した英語が通用することを確認できたので、少し自信になりました。もし、基本的な英語の知識を持っていなかったら、ほとんど何の話をすることもできず、誰にも相手にもされず、みじめな思いをして帰国することになっていたでしょう。
 そうは言っても英語のコミュニケーションでたくさんの不自由な体験をしましたので、具体的な課題をはっきりと認識しました。ある程度の量をこなして基礎力を養いたいと思い、イングリッシュアドベンチャーの「追跡」と「ゲームの達人」に2年間かけて取り組みました。また、社内の英会話教室(初級)に参加しカナダ人のネイティブと話す機会を得ました。この後受けたTOEICでは、それ専用の対策を何もしなくても600点取れました。
 勉強をして少しは英語が身に付いたものの、これ以降10年位は仕事で英語を使う機会も少なく、いつも間にか英語学習の習慣も無くなっていました。
 グローバルという言葉が使われるようになり、数年くらい前から私の職場でも英語学習が奨励され始め、希望者全員が受けられるTOEICの無料社内受験制度も開始されました。その頃、サラリーマンとしての自分に行き詰まりを感じており、「英語を頑張れば国際的に活躍できる仕事をさせてもらえて、評価も上がるのかな・・・?」と思いを何となく抱いていました。他に現状を打破する方法が見つからなかったので、再び真剣に英語学習に取り組み始めました。その後のTOEIC点数推移などに関しては下記のブログ記事を参考にしてください。

TOEICスコア950点達成しました→効果があった学習方法の紹介と今後の方針

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 この間、あくまで日本国内ですがイタリア人と一緒に仕事をする機会を得たり、アメリカ人の同僚がメンバーに加わったりしたこともあり、仕事で英語を使う機会が増えてきました。しかし、出世や昇給にはつながっていないので世間的に成功したとは言えない状態です。海外赴任や海外出張の機会も全くありません。社内全体でみると英語学習に真面目に取り組んでるとは言えない状況です。詳しくは、下記のブログ記事を参考にしてください。

社員の英語力が向上しないのはなぜだろう? →職場での英語学習動機付けについて考えてみました。

英語学習の目に見えない効果:
 学生時代と職場を通じて私は、大層な目的を掲げて英語学習をしていた訳ではありません。真面目に取り組んでTOEICの点数は良くなりましたが、社会に対して大きな貢献をしているとも言えません。しかし目に見えにくいけれども、私個人にとってプラスになったことはたくさんあります。例えば、・・・

・英語は日本語と言語構造がかなり異なる、ということを理解できた。
・英語学習を通じて、外国の文化・価値観・習慣を知る機会を得た。
・英語と日本語の間を行き来することがいかに難しいかを知ることが出来た。
・自分を含めた日本人が、日本語をいかに雑に扱っているのか知ることが出来た。
・日本語を丁寧に扱うようになった。
・日本人同士の阿吽の呼吸などは特殊なケースであり、狭い世界でしか通用しないことを知ることが出来た。
・日本語に翻訳されるのを待たずに、海外情報を英語で直接得ることができるようになった。情報社会では有利な立場になれます。
・その他いろいろ??

 ここで、このブログ記事のタイトルに戻りましょう。

「英語学習をする目的・理由は何か?」

私の考えはこうです。
「何か明確な目的があるから英語を勉強するというよりは、英語を勉強する過程で様々な効果・意義に気付くことができる。」

 日本語だけしか知らない人よりも、日本語と英語両方知っている人の方がはるかに精神的に豊かになれます。視野も広くなります。私の場合、今のところ、英語学習が金銭的な報酬にまで反映されているとは言えません。しかし、「もしも自分が英語を全く知らない・使えない状態だったら?」と想像するとゾッとします。
 私たち日本人は日本語を日常的に使っており、それが一種の学習とも言えます。そしてその学習は一生続きます。英語などの外国語学習も一生続ける価値があるものだと考えます。短期的なTOEIC点数アップばかりにこだわらず、長い目で見て取り組んでいきましょう。

以上

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投稿者:

J IWASAKI

J IWASAKI

大学卒業後、民間企業に長年勤めてきました。 英語学習に関しては殆ど独学ですが、TOEICで950点に到達しました。 このブログでは、私が効果的と考えている英語学習方法を紹介しています。 また、英語ニュースに関しても自分の考えを交えながら解説しています。 出来る限り平易に書いていますので、気軽に読んでください。