英会話を身に付けるにはどうしたらいいか？→職場での学習方法を紹介します。

「仕事で英語を使う必要があります。しかし、学生の時以来、久しく勉強していないのでかなり忘れています。いまさら英語なんか勉強する気にもなれません。何とか短期間で、できるだけ楽をして英会話をできるようになりたいです。良い方法があればご教示ください。よろしくお願いいたします。」

　上記のようなコメントをネット上でよく見かけます。長期間にわたって地道に英語習得の努力をされてきた方々からは「ふざけるな！」という声が聞こえてきそうです。しかし、堕落した人間の戯言だと一蹴していいでしょうか？「できるだけ楽をして短期間で・・・」ということを口にするからには理由が有る筈です。例えば、・・・

①仕事の遂行のために習得しなければならない知識や技術は沢山あり、ツールの一つに過ぎない英語のために多大な努力を長期間続けることはできない。
②元々、英語学習にはあまり興味がない。面白いことならいくらでも時間をつぎ込むが、英語学習のために時間をかけたくない。
➂自分の年齢から考えて英語の習得はもう無理だと諦めている。（驚いたことに20代や30代でも年齢を言い訳にする人が多い。）
④現状に不自由を感じておらず問題意識もなく、何かを変えなければならないという切実感が無い。
⑤仮に英語を身に付けたとしても見返りを明確に予測できない。英語力を理由に優遇されている人を実際に見たことがない。逆に、英語力の低さが原因で冷遇された事例もない。
⑥その他

　これだけたくさん理由があれば「長期に渡って地道な努力をしよう」という気が起こらなくても不思議ではありません。しかし、仕事を進めるうえで英会話くらいできないと将来的に不自由する事態が起きそうだ、と予測できる場合があります。でも正直、長期間の勉強なんかしたくない。だから、「できるだけ楽をして短期間で・・・」という言葉が出てくるのです。

　現実には多くの人がこういう願望を持っていると思います。書店の棚を見渡せば、「できるだけ楽をして短期間で・・・」というようなタイトルの英語教材が目立ちますが、読者のニーズを意識しているんでしょうね。

　さて、英語を使う仕事において目的を達成するためには準備が必要ですが、英語が苦手な人であっても英語を失敗の言い訳にはできません。当然、各人の立場・状況に応じて必要最低限の準備が必要です。どんな準備が必要かは千差万別ですので一概にはいえません。英語学習の種類の中で具体的に何をどれくらい重視するべきかは各個人が最終的に判断しなければなりません。くわしくは、下記のブログ記事を参考にしてください。

英語学習って具体的に何をやればいいの？→選択のためのコツをお教えします。

　私の場合、同僚のアメリカ人と話をする時に英語を使いますので、下記の作業を日常的に行っています。

1）話したい内容を日本語で頭の中に思い浮かべる。
↓
2）頭の中で英訳する。表現が思い付かなければ辞書で調べる。
↓
3）実際に英会話を実践する。相手の言っている意味が解らなければ遠慮なくその場で訊いて確認する。
↓
4）会話の後、発音、表現、文法などの間違いを辞書などでしっかり確認する。
↓
5）再び1）に戻る。

　1）〜5）のサイクルを回していくことにより、“自分にとって”必要な英会話能力を高めていくわけです。ノウハウが蓄積されるほど楽になります。
　私の場合TOEICの点数を高めるための勉強をしてきましたが、英会話の経験がほとんど無かったので会話技術は別途習得する必要がありました。しかし、文法、Listening、そしてReadingの基礎力はありましたので、1）〜5）の実践過程でかなり助かっています。たかがTOEIC、されどTOEICなのです。もしも文法の基礎すらおぼつかなかったとしたら英会話ノウハウの蓄積など無理だったでしょう。

　残念ですが、英語の基礎力が無い人が短期間で簡単に英会話技術を習得する方法はありません。コミュニケーションというのは複雑なプロセスであり、小手先のテクニックで対処できる範囲は極めて限られます。

　このブログでは、私が職場で使っている英会話表現を紹介しています。一般論よりも具体例の方が解りやすいですし、読者の皆さんの何かのお役に立てる確率が高いと思ったからです。参考にしてください。

以上