2014年6月19日の東京都議会で質問に立った女性議員に対し、男性議員がセクハラ野次を飛ばした事件は、当事者たちの予想をはるかに上回る反響を呼んでいるようです。事件の詳細はFC2ブログ「真実を探すブログ」様の下記リンクをご覧になってください。
都議会で自民党方面から女性議員にセクハラ野次が飛ぶ!「結婚しろ」 「子供産めないのか」⇒自民党議員「聞いていない」
【セクハラ野次】自民党都議「ヤジがここまで問題になるとは思わなかった」
セクハラ野次を飛ばした議員の特定を求めて7万人以上の署名が集まる!「一緒に笑っていた都議や都知事も許せない」
【速報】セクハラ野次、自民党の鈴木章浩都議が認める!後に謝罪会見をする模様!ちなみに最初は「私ではない」と否定・・・
男性ばかりの都議会では、似たような考えや価値観を持った者同士でつるんでいた方が快適なんでしょうね。男同士で使っているコミュニケーション方法が通用しにくい女性が自分たちの世界に入り込んできた場合、居心地の良さが壊されたり、最悪、既得権益が壊される可能性もあるのです。「女は邪魔だから出ていけ」という意味の野次が出てくる背景には、古い価値観に凝り固まった男性議員たちの保身が垣間見えます。
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もちろん、下働きのお手伝い的立場の女性は許容するのでしょうが、自分たち男性と同じ「議員」という立場で対等に議論しようとする女性は絶対に許せないのでしょう。辞職に追い込まれるとか厳しい現実を突きつけられない限り、犯人の男性議員が自分の無意識領域に潜む本音に気付くことはありません。改善のきっかけも無いまま堕落した状態が続きます。
私が勤める会社は、体質的には戦前の旧日本軍を彷彿させるものがあります。もちろん、それを明確に意識している人は階層が上になるほど少なくなります。上層部ほど居心地が良くなりますから・・・。旧日本軍の体質をイメージしにくい場合は、次の書籍を参考にしてください。
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私が勤める会社の、例えば社長あたりがこの「女性議員へのセクハラ野次事件」を見たらどんな感想を漏らすか想像しました。
「全く非常識だ。都議会は一体どうなっているんだ。野次を飛ばした議員は直ぐに辞めるべきだ」
、などと説教する資格はないと思います。むしろ、次のように思うのが正しいと考えます。
「都議会では女性が議員として参加しているんだ。すごいな。今は女性比率が少ないためにこういうセクハラ野次が飛ぶこともあるんだな。でも、問題になっているということは組織として葛藤している証拠だな。うちも見習わなくちゃ。」
実は私の勤務する会社(民間企業)は創業してから数十年間、女性の役員が誕生したことがありません。かなり大きな会社なのですが管理職のうち女性は現在一名だけであり、比率としては限りなく0%に近いです。女性登用に関する数値目標も掲げていません。実質的には、女性が意思決定に関わった歴史を持たない会社なのです。女性を大勢雇っているのですが非正規の派遣社員が大多数です。女性の正社員も居ますが皆下っ端です。つまり、「セクハラ野次」など起こりようが無い状態なんですね。広報活動の中では「グローバルに活動する先進的な会社」というイメージを売り込んでいますが、組織の体質はとても古いのです。
私は個人的に、どのような組織であれ男女半々くらいで構成され発言権も同等であるほうが好ましいと思っています。その方が民主的で住み易い社会になるし、仕事をしていても楽しいと思うんですよね。皆さんはどう思いますか?
Japan Press Weeklyさんの2014年3月8日付記事「Japan’s gender equality ranks low in the world」には、女性の社会進出に関するお寒い事情が書かれています。詳しくは下記のリンクをお読みください。
http://www.japan-press.co.jp/modules/news/index.php?id=7013
このようなお寒い状況を改善するにはどうすればいいでしょうか?
現在、内閣総理大臣の安倍さんが「男女共同参画局」というものを作って色々頑張っておられるように見えます。仮の話ですが、政府が掲げている様々な政策が実現できれば何かしら効果はあると思います。組織の中で何か大きな変化を起こすにはトップに立つ者の意識・行動が非常に重要ですので・・・。
「男女共同参画局」に関する詳細は下記サイトをご覧ください。
http://www.gender.go.jp/
基本的に男性権力者が自ら既得権益を手放すことはありませんので、前途多難でしょうね。最終的には、国民一人一人がしっかりとした考えを持ち、選挙で明確な意思表示をするのが一番効果的だと考えています。
以上